好きの持ち主

大切なものをとっておこう

幸せになろうと思う。

2018年6月は忘れられない1ヶ月になってしまった。

わたしはここで、たぶん一区切りをつけないといけない。ここはスタートでもゴールでもないけど、間違いなくこの数週間は、これから先わたしがアイドルファンをしていく上で、何度も何度も思い出して、「アイドル」という存在に向き合うきっかけになるんだと思う。

 

 

 

 

 

すごく個人的な話になるけど、2017年末からわたしはどん底だった。鬱状態が5ヶ月弱続いた。原因不明の体調不良や過呼吸、感情がコントロールできなくなって机からペンが落ちただけで泣いたりしていた。必要以上に人と会うこともなくなって、バイトと家と学校の往復だけになった。

大好きなアイドルも、視界に入れるだけになった。毎回録画の番組たちを見ずに消すのはもったいなくてとりあえず再生するけど何一つ入ってこなかった。DVDもCDも雑誌も、なんとなくの義務感で買ってたけど、手をつける余裕はなくてただ山積みになっていた。心をなくしたようで、あんなに大好きで心を動かされていたのに、何も感じなくなってしまった。惰性でジャニオタをしていた。

本当に辛い時は、こんなに大好きなアイドルさえもわたしを救ってくれない。それでも、わたしが辞めなかったのは、どんな状況においてもわたしからジャニーズを取ってしまったら、自分が回復する力をなくしてしまうと思ったから。その時、アイドルのことを何とも思えなくても、わたしはいつかまた彼らを必要とする時がくる。彼らに助けてもらえる時がくると思ったから。

結局は、自分を救うのは自分しかいない。生活を少しずつ変えた。散歩をするようになった。自炊を再開した。会いたい人と会うようにした。小さなことの積み重ねでわたしの心の不調は少しずつ改善していって、GWが明けた頃には去年の秋くらいの状態にまで回復していたと思う。

 

4月くらいから徐々にメンタルが戻って行く中で、わたしがアイドルを必要とする時がきた。

でもちょうどその頃から、ジャニーズ事務所は穏やかな状態ではなかった。

関ジャニTOKIOも、Hey!Say!JUMPもNEWSも、それぞれがそれぞれの事情で、それぞれの決断を下した。

 

なんだか、自分が知らないところで知らないことが起こっていて、大好きなのにもう分からないことだらけで怖くなってしまった。わたしが彼らを必要とすればするほど、何も知らない彼らを見続けることに不安を感じてしまった。

 

わたしは、アイドルがアイドルだから好きなんだ。彼らがアイドルというフィルターを通して彼らの人生を見せてくれるから好きなんだ。虚構かもしれない。アイドルである彼は彼自身とは違うかもしれない。それでも良かった。そういう儚さみたいなものがアイドルの魅力だと思っていた。

プライベートなんてほとんど興味がなかった。誰と付き合っていようが何を趣味にしていようが、仕事に影響しなければ何でもいい。もちろんプライベートの話を聞けたら嬉しいし、ギャップを感じるとおってなる。でも、どうでもいい。わたしは、彼らがわたしたちに見せたい姿を見たいと思っている。

 

そんなわたしなのに、今年に入っての数々の出来事を目の当たりにして、内側を知りたいと思ってしまった。彼らが1人の人としてわたしたちの知らないところで考えてることもやっていることも、全部知っていないと怖いと思ってしまった。わたしは都合よく彼らを摂取している消費者であるはずなのに、彼らの全てを知っていたいと思ってしまった。そうなると、毎日が不安で、数ヶ月前の鬱状態のときとはまた違った形で不安定な状態が続いた。

わたしが好きな人たちはある日突然壊れる。永遠なんてない。嫌というほどわかってはいた。永遠じゃない、リアルじゃない、儚さや虚像のような彼らが好きだった。だから、もうダメかなって思った。大好きだし、それでもわたしにとってアイドルは必要な存在だったけど、こんなに怯えて日々を過ごすのはおかしい。ただでさえ、わたしは以前のような鬱状態になることに日々怯えて、自分の心の変化に敏感になったいるのに。

 

6月になって、NEWSの一連の騒動が明るみになった。わたしの自担である増田さんは、渦中にはいなかったけど、この件で大きな影響を受けたはずだ。わたしはもともと、まっすーが好きだ。NEWSというグループの特殊性はジャニオタなので知っていたから、グループとして担当するのは避けていたのは事実だ。増田さんがいるからNEWSを見るという感じだし、わたしには別のグループもいるからNEWSというグループに固執する必要はないと思っていた。だけど、鬱状態から脱しつつあった4月にわたしを助けてくれたのはNEWSの楽曲たちだった。大好きな増田さんの声を聞こうと思ってかけていたNEWSの音楽はわたしの心に色を与えてくれた。だから、あんなに避けていたNEWSというグループの担当になろうと思った。

そんな経緯で増田ファン改め、増田担のNEWSファンになったわけで、そう決めたたった2ヶ月でこんなことになるなんて想像外だった。いや、本当はいつかこんな日が来るのは想像していたけど、それがこんな早いとは思わなかった。

わたしはこの件について怒ったりも優しい言葉をかけたりもできない。ずっとNEWSを見てきたわけではないし、わかったようなことは言いたくないから。でも、わたしにだって色々と思うことはある。わたしこれからNEWS担になって色々積み重ねていくつもりだったんだよ。大好きな増田さんにとって大切なNEWSをファンの1人として守りたいって思ってたんだよ。この気持ちは怒りでもないし呆れでもないし、悲しいってのに近いかもしれないけど、それとも少し違うし、もうわけがわからない感情だった。このまま、わたしはアイドルのこと見ていけるかなって不安になった。そんな時でも増田さんはいつもと変わらなかった。その中にも少しだけ想いを込めてくれてた気がする。世間は1人だけ何も報道がない増田さんに同情して、それをよく思わない人もたくさんいた。なんだか気持ち悪いと思っていた。増田さんは増田さんで、増田さんのことがNEWSのことが好きな人に向けて心を込めて言葉を紡いでくれている。わたしは、その期間、信じられるのは週に数回の増田さんのラジオと思ったより多く更新されたウェブと、いつも通りで出演し続けるPON!の増田さんだった。たぶん、それが増田さんが今見て欲しい増田貴久なのかなって思っていたから。みんなきっと感情がグルグルで、何を信じて何を思えば正しいのかわからない中で、やっぱり増田さんが見せてくれる姿が好きだった。こんな騒動の中で、好きを重ねることが良いことなのかわからないけど、わたしはそういう増田さんをどんどん好きになってしまった。

 

 

NEWSの件が少しずつ落ち着いてきた頃、今度はHey!Say!JUMPの岡本圭人の脱退報道が出た。地獄を見た気がした。

わたしはここ数年、JUMP担としてのオタ活がメインで、生活の多くを占めていた。去年の10周年イヤーは、公演数は多くないけど、彼らとの時間は人生で1番と言ってもいいくらい幸せな時間だった。JUMPはメンバーの箱庭感が強い。悪く言ってしまえば、内側だけのグループな感じだ。それはきっと彼らが今まで辿ってきた道がそうさせてるのかもしれないし、彼らの性格なのかもしれないし。でも、JUMPはそういうメンバー脱退とか不仲とかそういうものとは無縁だと疑わなかった。散々永遠なんてないってわかってるはずだけど、ないものなかった。

この報道が出てから、公式の発表の翌日までのことはこの前のブログに書いた。

「頑張れ」って思うこと。 - 偶像崇拝

 

とにかく、2018年6月のわたしは満身創痍で、アイドルが大好きだという気持ちと、アイドルという存在への不安に押しつぶされそうになっていた。

 

事が動いたのは、6月26日。

この日は、JUMPの10周年ツアーのDVDのフラゲ日で、学校が終わって即帰宅した13時からわたしは一人で鑑賞会をした。

涙が止まらなかった。

わたしが大好きなものがそこにあった。数ヶ月前までの自分が信じて疑わなかったものがたくさんあった。わたしが大切なものはちゃんとまだ残っていた。

本当は、前みたいに楽しめないんじゃないかなって不安だった。JUMPは大きな決断をして、グループを守らながら大きくしてくれることを約束してくれたけど、それでもわたしはもう前みたいに純粋にアイドルを楽しめないんじゃないかなって思ってた。でも違った。Hey!Say!JUMPはHey!Say!JUMPで、いつでもわたしたちに見せてくれる姿は眩しい。

大好きだと思った。また、ついていきたいと思った。

 

この日はこれで終わらなかった。

夕方には久しぶりにNEWSのFCからメールが届いた。事務所からの謝罪と小山さんの活動再開のお知らせ。夜遅くに帰宅すると、メンバー全員のウェブが更新されていた。

なんなんだろうな。友だちと復帰時期とか謝罪のタイミングとか色々話してたのに、いざそのタイミングがくるとパニックになってしまう。わたしは他のファンみたいに、小山さんの自粛期間にテレビ局や出版社にメールやハガキは送ってないし、BLUEの購買運動もしていない。する気にならなかったからだ。NEWSへの思いはあるけど、それを他に発信するのはわたしにとって難しかった。単純に応援したい気持ちも強かった。でも、もう元どおりにはならないことはわかりきってたし、彼らの処分の差やメッセージが発信できないことも、きっと大人の事情なんだろうってわかっていた。静観するのがその時のわたしにとってベストだった。

活動再開の報告に「おかえり」と言えなかった。良かったともあまり思えなかった。小山さんとシゲと手越さんのウェブを読んで、「ああそうか。」としか思わなかった。そうだよね。うん。でも、NEWSはまた動き始めるんだなって。信じられないくらい風当たりが強い中をNEWSは進むんだなって。わたし見てられるかなって思った。だって、もう前みたいにはいかないじゃん。自粛期間に色々な行動を起こしてたファンや批判を展開していたファンは、この活動再開に対して、プラスとかマイナスな意見を出せるけど、わたしはずっと何も言わなかったから、そのファンの人たちみたいにストレートに気持ちは伝えられない。NEWSを見てたかったなって思った。これから厳しくなることが分かりきってるのに、楽しめるかな。

 

最後に、増田さんのウェブを読んだ。

泣いていた。この感情はだった3日前、駅のホームで山田くんのじゃんぺを読んだときに似ている。

 

山田くんも増田さんもわたしにとって、大切な自担だ。彼らの幸せはわたしの幸せに結びつく。2人ともタイプは違うけど、「ジャニーズのアイドルであることへの誇り」が強いということは共通していると思っている。山田くんは「僕は〇〇だ。」って言う人で、増田さんは「俺ってどんな人なんだろうね。」ってはぐらかす人だと思う。だけど、2人はきちんと自分がアイドルとして見せる姿を誤解なく見てほしいんだろうなって思う。そういう自担を持ったから、わたしはこういうファンになった。彼らが見せてくれる姿や伝えてくれる言葉は、強くて綺麗だ。彼らがわたしたちファンに示してくれることは、真っ直ぐに受け取りたいし、受け取れる。

だからこそ、今回の2人の言葉は重かった。受け止めきれないくらい重かった。でも、ちゃんと受け止めなきゃいけないと思った。

 

どうかこれからもHey!Say!JUMPについて来てくれると嬉しく思います。これからも宜しくお願いします。

 

皆さんに幸せな報告を出来るように頑張ります。

山田くんは、こんな切実な想いを、真っ直ぐにぶつけてくれる、グループのエースだ。あまり心情を推測するのは好きじゃないけど、山田くんは不安だったのかなって思う。9人で11年目以降も走り抜けることにこだわっていた山田くんは、自らの約束を守れなくなることを、誰よりも申し訳なく思ってて、きっと誰よりも悔しいんだ。きっとそれは山田くんのポリシーみたいなものが本当は許してなくて、だからこんなに震えるほどの想いを伝えてくれた。山田くんはブログで一緒に円盤発売をお祝いしてくれたり、お仕事や勉強頑張ってねって伝えてくれる人だ。そういう全部が大好きなんだ。山田くんはエースという宿命を背負い、グループを愛し、グループとファンの想いを背負って生きている。

アイドルにもファンにも永遠はないけど、これからも山田くんとHey!Say!JUMPについていこうと思う。わたしは山田くんが背負っている限り、永遠を信じようと思う。信じることは勝手だ。

 

 

……みんなの事を本当に大切だと思うし自分の人生をかけてみんなを幸せにしたい。

増田さんの言葉だ。

丸一日ずっと頭から離れない。人は生きていて、「人生をかけて幸せにしたい」なんて言われることはまずない。あったとしてもプロポーズくらい。誰かの人生を削ってまで、わたしは幸せにしてもらっても良い存在なのだろうか。

 

わたしはアイドルである彼らの人生というのは、1人の人間としての道とアイドルとしての道の2本が合わさったものだと思っている。この2本はよく混じり合うけど、元々は別々の道だ。終着点は1人の人間としての道にあってほしい。だから、人として幸せを願ってしまう。山田くんは等価交換の話で、普通の生活を犠牲にしてアイドルとしての幸せを手にしていると言っていた。1人の人としての幸せとアイドルの幸せを天秤にかけるのはおかしいけど、それでも人としての幸せのほうを大切にしてほしいって思ってしまう。

山田くんも増田さんも、現にたくさん幸せにしてくれている。わたしたち、とても単純だから、大好きな人の笑顔ひとつで、宇宙一幸せになれるよ。

だから、背負いすぎないで。もしかしたら、背負うことが当たり前になっていて、そんなことは感じないのかもしれないけど。そんなたくさんのものを背負って、幸せにしてくれようとしてるふたりが愛しくて胸がつまりそう。

 

 

わたし、幸せになろうと思う。

去年末から続いた精神不調も、今回のアイドルの色々も、全部踏まえて。ちゃんと自分で幸せになろうと思う。幸せになって、2人に「わたし、幸せだよ!ありがとう!」って伝えたい。「ずっと大好きだよ!ありがとう!」って伝えたい。

 

 

 

今年前半でわたしに起こったこと、今月わたしが苦しんだこと、忘れないうちに綴っておきたくて、長々と書いてしまった。正直整理がつかないことばかりだし、まだ自分の精神面がいつ壊れるかに怯えてるし、幸せって言い切れるには程遠い。でも、山田くんと増田さんの深くて、強くて、綺麗な想いを受け取って、わたしは幸せになる。

そして、山田くんと増田さんが、宇宙一幸せになってくれたらいいなって思う。というか、幸せになってもらう。

 

 

まだHey!Say!JUMPにしてもNEWSにしても、これからどうなるか本当なわからないけど、大好きな人が守ると決めたグループだから、わたしはわたしの想いを持って、見続けます。